君フィルター


【詳細】

比率:男1:女1

現代・ラブストーリー

時間:約5分


【あらすじ】

とある日の夜。

くつろぎタイムの壮馬と美緒。

そんなまったりタイムに美緒がポツリと疑問を零す。

「可愛い子ってそれだけで得だよね」


【登場人物】

壮馬:美緒のことが大好きな彼氏。


美緒:しっかり者の彼女。



●壮馬の部屋・夜

   くつろぐ壮馬と携帯を見ている美緒。


美緒:ねぇ……

壮馬:ん~? どうしたの?

美緒:可愛い子ってそれだけで得だよね

壮馬:え? どうしたの急に?

美緒:どうしたのって、そう思わない?

壮馬:何が?

美緒:可愛い子は得だって話

壮馬:そ、そうかな?

美緒:そうだよ。可愛い子は可愛いってだけで得なのよ

壮馬:……なんかあった?

美緒:いや? 特には?

壮馬:そう……

美緒:でも、そう思わない? 可愛いってだけで特別扱いされることって多いじゃん?

壮馬:う~ん、そうかなぁ

美緒:男の人だって、可愛い女性の方が好きでしょ?

壮馬:何と比べて?

美緒:え? 普通の平凡的な女性と比べて?

壮馬:そうかなぁ? 確かに、そういう男性もいないとは言いきれないけど、僕は可愛い可愛くないとかよりも、ちゃんと自分を持っている人がいいなって思うよ

美緒:……可愛くなくても?

壮馬:美緒ちゃんは可愛いと思うよ?

美緒:いや、私じゃなくて!

壮馬:そうなの? てっきりそうだと……

美緒:違う!

壮馬:そっか。まぁ、でも、僕は美緒ちゃんのこと可愛いって思うよ?

美緒:……

壮馬:(優しく微笑んで)イライラ、ちょっとは収まった?

美緒:……別にイライラなんてしてないし

壮馬:そっかそっか。じゃあ、僕が美緒ちゃんに可愛いって伝えたいだけなので受け取っておいてください

美緒:……うん

壮馬:美緒ちゃんはいつも頑張ってて偉いと思うよ


   壮馬、美緒の頭を撫でる。


壮馬:よしよし

美緒:……

壮馬:だからさ。たまには盛大に愚痴ってみたらいいんじゃないかな?

美緒:……私、結構愚痴ってるよ?

壮馬:そう?

美緒:うん

壮馬:じゃあ、もっと愚痴っていいよ。美緒ちゃんって一人で溜め込んじゃうタイプだから、僕でガス抜きしてください

美緒:それは嫌だ

壮馬:え?

美緒:だって、それじゃあ悪いものが全部壮馬に行っちゃうでしょ

壮馬:あぁ、それは大丈夫

美緒:なんで?

壮馬:だって、僕には美緒ちゃんがいるもん

美緒:え?

壮馬:もしも、僕が落ち込んじゃっても美緒ちゃんが癒してくれるでしょ?

美緒:……

壮馬:違うの?

美緒:違わない

壮馬:だから、どんどん僕に愚痴ってよ。僕、美緒ちゃんの愚痴聞くの嫌じゃなないよ

美緒:なんで?

壮馬:だって、美緒ちゃんに頼られてるってわかるんだもん。普段、絶対に人の前では愚痴らない美緒ちゃんが僕に愚痴ってくれるのは、彼氏だからの特権でしょ? だから嫌じゃない

美緒:……

壮馬:ね? だから、どんどん吐き出して。僕で嫌な気持ちをろ過してくださいな

美緒:(苦笑して)ろ過って……

壮馬:だってそうじゃない? じゃなかったら、清浄機的な?

美緒:愚痴の?

壮馬:そう!

美緒:(微笑んで)壮馬ってば

壮馬:うん。やっぱり美緒ちゃんはそっちの顔の方がいい!

美緒:え?

壮馬:どんな美緒ちゃんも好きだし、可愛いなって思うけど、やっぱりそうやって可愛い笑顔で僕を見てくれる美緒ちゃんが一番可愛いよ

美緒:っ!

壮馬:あ、やっぱり訂正

美緒:え?

壮馬:(美緒をそっと抱きしめて)そうやって僕の言葉で照れて、顔を赤くしてくれてる美緒ちゃんの方がもっともっと可愛い



―幕―



2021.02.15 ボイコネにて投稿

2022.09.07 加筆修正・HP投稿

お借りしている画像サイト様:フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)


紅く色づく季節

こちらは紅山楓のシナリオを投稿しております。 ご使用の際は、『シナリオの使用について』をお読みくださいませ。 どうぞ、よろしくお願いいたします!

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