いい夫妻の日の昼

【詳細】

比率：女1

現代・ラブストーリー

時間：約5分

【あらすじ】

11月23日。

料理が得意な瑠璃は旦那様のためにとびっきりのディナーを作ろうと計画しています。

ワクワクしながら彼女が計画しているそれは……

＊こちらは、『いい夫妻の日の夕方』の対シナリオとなっております

　こちらだけでもお使いいただけます

【登場人物】

瑠璃：（るり）

　　　20代。

　　　料理が得意な女性。

　　　今日という特別な日のためにいろいろと計画をしている。

●昼・リビング

　　　瑠璃が楽しそうにレシピをスマホで検索している。

瑠璃：

「さぁ、今日は何を作ろうかな」

特に記念日ってわけでもないけれど、今日が十一月二十三日ってだけでウキウキしてしまう

なんでもイベントにして浮かれちゃうのはちょっと嫌だったけど、今日という日の語呂合わせを考えた人は天才だと思う

十一月二十三日。『いい夫妻の日』なんて、絶対にいい日に決まってる

前日の二十二日も『いい夫婦の日』だし、これってもう世の中の夫婦に好きなだけイチャつきなさいって言ってるようなもんでしょ

もちろん、今日が『勤労感謝の日』ってことも覚えてはいるけどね

『いい夫妻の日』、そして『勤労感謝の日』ってことで、今日は大好きな私の旦那様のためにいっぱい頑張っちゃおうと思います

彼が好きなワインに合わせて料理を作る

こういうとき、料理が好きでよかったなって思う

だって、私の作った特別な料理で特別な日に喜んでもらえるから

乾杯はお店ならスパークリングだけど、今日は二人だけのディナーだから、白ワインからスタートかな？

なら、最初のお料理は軽いサラダとカルパッチョ

お魚はスーパーに行ってからのお楽しみ

ちょっとしたおつまみにオリーブとピクルスも買ってきて

メインは赤に合わせてお肉にしようかな

でも、出来るだけ同じ食卓に一緒にいたいから、焼き料理じゃなくて、煮込み料理にしよう

そしたら、軽く温めるだけでいいもんね

よし！　同じ赤で被っちゃうけど、赤ワイン煮込みとかいいな

お肉も豚さんか牛さんかはスーパーに行ってからのお楽しみ

特別な日だからって特別な食材を使うんじゃなくて、特別な日だからこそいつもの食材で特別なメニューを

なんだか、今日の夕飯のことを考えているだけなのに心がポカポカしてきた

やっぱり、『いい夫妻の日』っていい日だな

十一月ってなんでも『いい日』って語呂合わせ出来るけど、今日は本当に特別にいい日だって思う

だって、こうやって大切な人を思って暖かい気持ちになれるんだもん

「さぁ、作るものが決まったのなら、今度はスーパーへ行かなくちゃ！」

今日はまだまだ終わらない

きっとこれからスーパーで食材を選びながらワクワクして

大切な旦那様のことを思い出してまた暖かい気持ちになるんだ

これを幸せと呼ばずになんと呼ぶ

ふと、時計を見ると、時刻は十三時

彼はきっと昼休みが終わってお仕事後半戦だ

「私も頑張ろう！」

薄手のコートを羽織って、忘れずに小さいショルダーバッグにお財布とエコバック、そして家の鍵を鞄に突っ込む

浮かれて怪我をしないようにしなきゃ

怒られて一日が終わってしまうから

さてさて、いざ私の戦場へ！

なんてね

大好きな旦那様のために今日の午後も頑張ろう！

―幕―

2020.11.23　ボイコネにて投稿

2022.09.14　加筆修正・HP投稿

お借りしている画像サイト様：フリー素材ぱくたそ（www.pakutaso.com）