【詳細】
比率:男1・女1
現代・ラブストーリー
時間:約5分~8分
【あらすじ】
仕事を終えて家に帰ってくると玄関に一通の手紙が落ちている。
差出人はたまに突拍子もないことを仕掛けてくる貴方の奥さん。
手紙に書かれていた内容とは。
こちらのシナリオは、男性一人読みシナリオの『君からの挑戦状』の二人読みver.のシナリオです。
内容は同じです。手紙の部分を差出人の奥さんが読む形になっております。
【登場人物】
俺:奥さんのことが大好きな旦那さん。
一人称の変更可能です。
私:旦那さんのことが大好きな奥さん。
一人称の変更可能です。
●自宅・夕方
仕事を終えて帰ってくると玄関に一通の手紙が落ちている。
俺:ただいま~って、あれ? 手紙?
私:「お誕生日おめでとう! びっくりした? 今日もお仕事頑張ってくれてありがとう。きっと、今日が君の誕生日だってこと忘れてたでしょ?」
俺:あぁ、そう言えば、そうだったな……
(苦笑しながら)ってか、よく覚えてたな
私:「君が誕生日を忘れているのは昨日の様子からバッチリわかっていたので、今日という日が忘れられないように今からゲームをしましょう!」
俺:えぇ!
私:「クレームは受け付けません! ゲームクリアが出来なかったら今日の晩御飯は無しになります。さぁ、挑戦者よ。クリアを目指して頑張ってくれたまえ!」
俺:挑戦者って……
あいつは本当にいつも突拍子もないことを思いつくなぁ
まぁ、俺のために考えてくれたことだし、頑張ってクリアしますか!
えっと、何々……
私:「第一問! 君が帰ってきたらすぐに行く場所はどこ?」
俺:帰ってきたらすぐに行く場所?
これはリビングであってるよな?
リビングへと行く。
俺:それで、次は何をすればいいんだ?
う~んと……あれ?
テーブルの上に置いてある手紙を見つける。
俺:また手紙。これが次の問題かな?
えっと……
私:「正解! まぁ、これは簡単だったかな? いつも帰ったら真っ先に私がいるリビングに来てくれるよね
実は、すっごく嬉しいんだよ
だって、ちゃんと私の顔を見てただいまを言いたいって思ってくれてるってことでしょ?
だから、これからもずっとそうしてください。私もちゃんと笑顔でおかえりないって伝えたいから」
俺:(照れくさそうに笑って)バレてたか
私:「では、次の問題です。君が一番落ち着く場所はどこですか?」
俺:落ち着く場所?
う~ん、これは難問だな……
リビングのソファーも落ち着くだろ。お風呂だって一日が終わったって感じで落ち着くし……
あっ! あそこか!
寝室へと入る。
俺:ありきたりかもしれないけど、一番落ち着くのはここだよな
ここで、君を抱きしめて眠る一日の終わりが一番癒されるんだ
手紙を見つける。
俺:……(微笑んで)正解か
今度はどんな指示だ?
私:「正解です!
いろいろ迷ったかな?
ちょっと意地悪だったかもだけど、いつもあなたと一日を終えるこの場所が私にとっての落ち着く場所でもあるし、一日の始まりを君と迎えられる場所でもあるから好きなんだ
君にとってもそうだったら嬉しいなって思ってここにしました」
俺:(微笑んで)……俺もそう思ってるよ
あぁ、もう、どうして今、ここに君はいないんだ
すぐにでも抱きしめたいのに……
手紙を見つける。
私:「それでは次の問題です」
俺:……まだあるのか
私:「あともうちょっとだから、付き合ってね」
俺:(辺りを見まわして)……どこかで見てるのか?
(苦笑して)いや、行動パターンが読まれてるのか……
私:「次の問題は簡単だよ
私たちがよく外を眺める場所に行ってください
あ! でも、その前にスーツは着替えておいてね」
俺:外を眺める場所ってことはあそこだよな?
それはわかったけど、着替えて?
……どういうことだ? まぁ、とりあえず着替えて行くか
着替えてベランダへと行く。
俺:おぉ、相変わらずいい眺めだな
もうこんな時間だから夕焼けと夜が混じってるな……
さてと、次の手紙はと……
椅子の上に置いてある手紙を見つける。
俺:お、椅子の上にあったあった!
私:「正解!
これは迷わなかったでしょ?
ここから眺める景色、本当にいいよね。ここからの景色がよくてこの部屋を借りようって決めたんだよね
なんだか懐かしい」
俺:そう言えば、そうだったな……
確かに懐かしいな
最近忙しくて、ここから外を眺めるなんてこともしてなかったな……
私:「それでは、いよいよ最終問題です。今から私のいるところに来てください」
俺:え?
(苦笑して)おいおい、無茶言うなよ……
私:「ヒント!
このベランダから見える、私たちの思い出の場所。そして、私のお気に入りの場所。そこにいます
今だから白状します!
この部屋に住みたいって思った理由はベランダからそこが見えるからなんだ
ずっと思い出を大切にしたいって思ったから……」
俺:……そうか
そうだったんだ……
私:「それじゃあ、思い出の場所で待っています
ちゃんと迎えに来ないと私一人でケーキ食べちゃうからね!」
俺:ベランダに置いてあった手紙を最後まで読んだ後、俺は上着に財布と携帯と家の鍵だけを突っ込んで部屋を出た向かう先は俺たちの思い出の場所
忘れるはずも間違えるはずもない、俺たちの出会いの場所。そして、俺が彼女にプロポーズをした場所
彼女はそこで絶対に待っていてくれる
早く行かなくては。このどうしようもなく愛おしい気持ちが溢れてしまう前に……
―幕―
2021.03.25 ボイコネにて投稿
2022.11.29 加筆修正・HP投稿
お借りしている画像サイト様:フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)
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